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Tuesday, 31 May 2005

はい、それでうちくいとは何ぞやって話。うちくいって沖縄の言葉で風呂敷のこと。でももちろん、結婚式のお料理持って帰るとき包まれる紫のぼかしのあの風呂敷じゃないよ。
沖縄ではかつて、先祖の供養や、祭りや、花嫁の被り物として、また葬式のときは顔を隠すようにしてうちくいを使った。今ではすたれちゃってるみたいなんだけどね、かつては生活に密着した大事な布だった。
それで「うちくい展」っていうのは、今を生きる織や染の作り手が、それぞれの解釈で現代のうちくいをつくるって試み。

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Monday, 30 May 2005

uchikuiro
今日の東京は一日雨だけど、沖縄はどうだったんだろう。うちくいが、あちこちの仕事場から、知念村の木創舎ギャラリーへ大集合してるはず。沖縄の風に吹かれて、うちくいたちがのびのびと伸びをする。きっと、頭でっかちで手が遅い、うちくいとは何ぞやーーーなどとほざいてる、困った作り手の手を離れられて、彼らもほっとしていることだろう。

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Sunday, 29 May 2005

東京を南へ西へ移動して、布の展示会をいくつか見てきた。シメには友人の袋物作家の家におじゃました。視点のきりっとした作り手たち。基準値はすごく高い。こういう方々にお会いすると、なぜかほっとする。厳しいけど豊かな世界だ。

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Saturday, 28 May 2005

uchikuii
うちくい、やっと仕上げまで終わりまして、今梱包しています。明日発送。あーやれやれだー!ちょっとフライングして画像アップしちゃお。
オープンするのは、6月3日金曜日から。会場は、まずは沖縄本島知念村。それから、石垣小石原(福岡)、博多とまわります。ご都合のつく方、ぜひ!

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Friday, 27 May 2005

区役所から産業振興課のおじさんやってくる。去年の数字見せたら、目を丸くして、「こりゃー、えらいことですなっ」って。そんなこと言われんでもわかっとるわい!えらいことだわい!
このおじさん、去年も来た。一回目だった。私が仕事の内容を説明すると、大きな声で、「暗い仕事ですなー、お若いによくやりますなっ」と、のたまわれた。(いや、若くないし。暗いですかねー??)
おじさん、来年も来るかな。来年は、「いやー、どうにかなるもんですなー」って言わせなくっちゃ。

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Thursday, 26 May 2005

九州の情報誌モンタンが送られてきた。今月号は「うちくい展」の特集なのだ。一読して、「やっぱ、染織家はモノズキだわ!」。
すごいよー、ヨナグニサンの繭から紬糸ひいて、その幼虫のフンで白銀から金色を染めちゃう作家(崎元徳美さん)とか。そーかー、フンには色素が凝縮してるんだね。一種類の植物しか食べないとあるし。すごくきれいよ。丁寧な取材でよくわかる。
モノズキな面々の紹介記事も載っていて、私もチラリ。九州の方ー、ぜひどうぞ。

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Wednesday, 25 May 2005

ここのところ、ラオスの手紡ぎ木綿のことばかり書いているが、もちろん木綿はそればかりではない。あなたが今はいているパンツや靴下も、ハイビスカスみたいなきれいな花が咲いたあとにできるコットンボールから作られる。品種とプロセスが違うだけ。
アメリカ南部の広大なコットンフィールドを、真っ赤に日焼けして、腕に「キャシー・ラブ」とかタトゥーしたおじさんがさ、合体する前のコンバトラーVみたいなトラクターで耕して、小型飛行機から肥料をまく。ミシシッピーが夕日に映えたりしてさ。デートの相手は、ベッキーかもね。
それが何の因果かあなたのパンツになって、それでアメリカ出張の時にはいていったとしたら、思いがけず里帰り。木綿は世界を旅するのだなぁー。

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Tuesday, 24 May 2005

私はなぜだか、「私は絹を織る」って決めてるフシがあって、今まで綿や麻や羊毛には、あまり触れてこなかった。もちろん、それなりの経験はある。でも突き詰めたわけではぜんぜんない。
で、今、木綿を前にして、「こりゃーたまりませんなっ」っていうくらい、愛おしい。木綿独特のふっくら感、しっかり感。けなげな感じ。頼れる感じ。
綿花って花が咲いたあとの実なんだけどさ、種を守ってる棉(わた)の部分が、糸になって布になって、っていうプロセスがまたいじらしい。うーーむ、こりゃたまりませんなっ!

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Monday, 23 May 2005

どうしてこんなに織りにくいかと考える。それは経糸が切れるから。どうして切れるかというと、切れやすい糸を使っているから。どうしてその糸をチョイスしたかというと、それが必要だったから。人が紡いだ糸と、マシンメイドの紡績の糸は、お米と白玉粉ほど違う(?)。おいしいご飯を炊こうとしているのですよ。
じゃあ、事故を未然に防げなかったのか。糊の調合が最適ではなかったね。糊だけでは解決できないと思うけど。
あと、糸の密度。それから、右端が切れやすいということは、右手のひきが強すぎるかな。織手は、シンメトリーじゃなきゃね。これは基本だぞ。うーんんん、私はシンメトリーが苦手だね。いつもグラグラしてる。
私が苦労するだけなんだから別にいいやーと思っちゃいけない。抜けがなくなるしね。回転させること。それができなきゃ、はじまらない。

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Saturday, 21 May 2005

どうも私は、より所をつくりたがる癖があるようだ。漠然とした得体の知れない(捏造された)不安にいつもとらわれている。きっと自我から抜け出せないのも、その辺が理由かな。
自分が選んで仕事した素材を信じろ。信じられるまでやれ。それしかないのはわかってんだろ。

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Friday, 20 May 2005

今織っている手紡ぎ木綿は、大変に織りにくい。正確に織るために、全神経を手と目に集中させる。頭はからっぽ。心は、とにかく織ることに支配されてる。
こんなこと、たまにある。何かの不具合がきっかけで。
でね、織りあがってみると、なぜか結構いいみたいなの。自我が入ってないってことか。いかに、いつも余計なことに支配されているかの証明か。
そぎ落とす、脱ぎ捨てる、とお題目のように唱えているが、用はより所を捏造するなってことか。

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Thursday, 19 May 2005

カウンターの隣に座った人と、人生のすばらしさについて話した。パーって開けたような感じがする。「みんな愛おしいよね」って。うーむ。いい夜だ。
カリリとえびの頭を食べながら。正露丸の匂いのお酒を飲みながら。

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Wednesday, 18 May 2005

今使ってる木綿の糸は、ラオスの市場で買ったもの。近くの農家のおばちゃん風情の方が、野菜や豆と一緒に売っていた。品種は畑を見たわけでないのでわからなかったが、使ってみてわかった。これ、アジア綿!!!すっごく繊維が短い。撚りが戻ると、ふわーーっと棉(わた)になっちゃって、切れるんだよなーー
糸が切れても、キレちゃいけない。

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Tuesday, 17 May 2005

昨日ここに書いたことに対して、メールのやり取りをした。昨日はトラブった時に思ったことを何気なく書いただけなのに、思ってもいなかった角度から目に留めていただけてありがたかった。
ついつい見た目が美しいものを作ろうとしてしまう。ついつい表面を作ろうとしてしまう。でも美しさは、もっと奥と関係しなければ生まれない。発見できない。そんなことを発見しました。

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Monday, 16 May 2005

いつもと違う素材に向かい合ってるせいか、糸の素性と成り立ちに目がいく。木綿というのは、綿花(コットンボール)を棉(わた)にして、つむぎながら撚りをかけたもの。絹は蚕が作った繭を煮て一本に戻して、何十本もあわせて撚ったもの。(基本的にはですよ。これ以外にも作り方はいろいろある。)
実感するのは事故が起きたとき。事故ったときって、糸が元の姿をのぞかせる。植物や昆虫だったときの姿をちらとあらわす。

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Sunday, 15 May 2005

久しぶりに針を持つ。小幅の反物をはぎ合わせて、うちくいに仕立てるため。自分が織った布にはさみをあて、一針一針縫っていく。観えてなかった部分が観える。こわいこわい。でもしっかり観ること。
プロ中のプロに、相談にのっていただきました。感謝!プロのすごさ実感。小さな違いが大きな違いを生む。

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Saturday, 14 May 2005

荒川尚也さんのガラス展を観に出かけた。荒川さんは最も尊敬するアーティストの一人だ。いつもながら、ピシッと整った完成度の高さと、新しい挑戦と、美しい空間がある展示会だった。私は、氏の現代社会人としての、目線の高さとバランス感覚の絶妙さに感服する。ものづくりを仕事にしてることに甘えるな、そんなことを教えてくださる方だ。
at グラスギャラリーKARANIS 5/17(火)まで

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Friday, 13 May 2005

うちくい展のフライヤーが送られてきた。すごくきれいで、この展示会に参加させていただくことが、改めてとてもうれしい。文章の一文一文、写真の一カット一カットが、すみずみまで行き届いていてプリプリしている。すごいなー、ただの紙なのになあ。これって企画の小田さんの「愛」だろうか?(届いてまっせーー!)

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Thursday, 12 May 2005

私が使う糸は、ほとんどが絹なのだが、最近のテーマが「丈夫な布」なので、綿にはまっている。
いやー、勝手が違うわぁ。何といっても染が違った。植物繊維は植物染料に染まりにくいのは定説なのだが、そこをどうにか。先媒染と中媒染と後媒染をバッチリする。染料が繊維に食いつく感じ、振られる感じ、すごくわかる。あ、くっついた、あ、嫌われた。お膳立てを抜かりなくしてやると、ちゃんとくっつく。
一度嫌われたものをくっつけるのは至難の業。

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Wednesday, 11 May 2005

今出ている芸術新潮モランディの特集だというので、図書館行って読んできた。写真がきれいで、彼の人となりもわかって、ボローニャの街の感じもつかめて、面白かった。
そういえば以前食事をいっしょにした人に、私の印象が「モランディみたい」って言われたことある。彼の絵の持つ、空気感が大好きな私はうれしくて、「うわー、モランディでよかったわー。ルノワールとか言われたら困っちゃうもんね」って言ったら、椅子からひっくり返って大笑いされた。

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Tuesday, 10 May 2005

tricolor
こんな日は、緑が濃くなってきた大通り沿いのカフェのテラスでシャンパン飲みたい。きれいなグラスを愛でつつ、ごきげんさんでおかわりしたい(夢)。

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Monday, 09 May 2005

仕覆(しふく)がその最たるものだと思うけど、大事なものを包む布に対する情熱はすごいと思う。その「大事なもの」に対する愛が満ち満ちている。盲目的な愛。だって相手は茶碗だもん。
が、しかし、茶道具や仕覆の裂地の作者には、ひとかけらの我執もあってはならない。うちくいの作り手も、着尺の織手もまたしかり。

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Sunday, 08 May 2005

日は落ちたけど、まだ昼の余韻が残ってる時分、晴れているけど湿度が高い、夏の予感がする頃の宵。ふらっと外に出る。緑が濃く、花の甘い香りが漂っている。休日でゆったりとした人々がベンチに座って話をしている。
ああ、これ知ってる。モンスーンのアジアだよ。インドネシアみたいだ。連休で時間の流れ方が違ってくると、向原もアジアになる。

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Saturday, 07 May 2005

友人宅で大野一雄(1906~)のDVD+ビデオざんまいな午後をすごしてきた。どこから見ても全ての瞬間が美しい。その底にあるものは、いじらしいまでの真剣さなんだろうね。で、そのまた底にあるものは、23歳のとき(戦前!)、帝国劇場でアルヘンチーナを観た感動。
それが、始まりでつらぬくものなのだなあ。

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Friday, 06 May 2005

てのひらサイズのかわいい通信機器を手に入れたので、なんだかウキウキ。でもちっとも慣れないので、音が鳴ると飛び上がるほどびっくりして、うまく通話ができません。困ったなあ~。

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Thursday, 05 May 2005

gogatsu
ブログをやってて面白いなあと思うことは、過程が記録されてるってこと。ちょっと恥ずかしい。
織りあがって水に通してすぐの状態展示会場にて。でもさ、やっぱりこうやって、実際に締めていただいているのが、何てったって一番いいね。

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Wednesday, 04 May 2005

may
この帯は昨年の一衣舎秋展で、渾身の力をこめたもの。のど元過ぎればなんだけど、あの当時の超限界でぶつかったもの。
それをこんな風にサイコーにかっこよく使っていただいて、感無量です。

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Tuesday, 03 May 2005

うちくい展も準備が佳境のようで、アツいメールが飛び込んでくる。
プロデューサーの小田さんは、かっこいいよ。ぐんぐん引っぱる人。でも取りこぼしがないんだよな。
今、そのための糸を染めてる。最低でも100%、あたり前に200%、あわよくば300%の作品作らないと。それが作り手の責任。
*この展示会にあわせて、沖縄の染めと織りの現場を訪ねるツアーが企画されています。面白そうだよ!

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Monday, 02 May 2005

satsuki
きりっとすがすがしい一枚。この帯、ワタクシ作ですーー。
とてもステキな方に締めていただいて幸せです。もしも私が締めるより、ずっと似合われる。作り手冥利につきます。


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Sunday, 01 May 2005

あ、5月1日だ。今日は some origin の設立記念日。since 2003、2周年です。
2年前の今日、自転車乗って、板橋税務署に開業届け出しに行った。夏みたいな暑い日だった。
どうしてこの日にしたかというと、一刻も早くって気持ちがあったためと(4月末までホケンもらってた)、ロードー者の日っていうのが気に入ったのと、父の誕生日だからです。
電車で立ってると、側に座る初老の男性の頭に目が行きます。このおじさんは父より若いか否か、そこで判断するのです。帰ってないので、データが古いのがイカンね。

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