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Wednesday, 31 January 2007

Present_perfect_progresive
これを超えなければ次はないって覚悟して織ったのはホントだけど、よくよく考えてみれば、この前織った着尺の時もそう思ってた。その前のもだ。その前も、その前も。たぶん独立開業してからずっとだ。(ずぅーっとせっぱ詰まってる←現在完了進行形)
お召しくださる方、扱ってくださる方のおかげで続けられているし、生きている。その思いも日増しに強くなる。

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Monday, 29 January 2007

Mawata
新作の真綿紬の着尺です。最大の特徴は、緯糸はもちろん経糸も全て、ふっくらとした真綿紬糸だということです。扱いに一工夫も二工夫も必要で手間は膨大でしたが、これを超えなければ次はないという気持ちでした。

染料はヤマモモ、ロッグウッド、ヤシャ、スオウ。真綿紬糸というのは、繭の状態で精練し、綿状に広げ、手紡ぎして糸にしたもの。光沢があり、軽くて柔らかい。

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Sunday, 28 January 2007

松田権六を観に近美の工芸館へ。本当に鳥や鹿やうさぎが野原を飛び跳ねていた。鷺の目つきのするどさにズキっとした。葉っぱの先の先まで水分が行き渡ってた。その漆の箱が凝縮された宇宙のように見えてきた。ただただ引き込まれていたが、やがて武者震いがしてきた。

尊敬する染色家仁平幸春さんのブログのこのエントリーに触発されて行ってきました。仁平さんのブログにはとてもインスパイアされてます。トップはこちら。すごいです。

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Saturday, 27 January 2007

地下鉄を九段下で降りて、北の丸公園を歩く。気持ちのいい、心がうきうきするような散歩だ。近くの高校生だろうか、揃いのジャージで走っている。私にもあんな頃があったなあ、ささいなことで悩んでたなあ。って思ったんだけど、そんな自分がおかしい。私は今だって、全く同じようなことを全く同じように悩んでいる。

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私はどうも白黒はっきりつけたがりなんだけど、これはもしかして、依存ではないか?楽な道をさぐっているんじゃないか?決め込んで安心する。決めてしまってあきらめる。そして真理を探すことなく、自分を押さえ込む。
ふむ。こういう時はブッダかな。スッタニパーダより。
「神々も人間も、ものを欲しがり、執着にとらわれている。この執着を超えよ。わずかの時をも空しく過ごすことなかれ。時を空しく過ごした人は地獄に落ちて悲しむからである。
怠りは塵垢である。怠りにしたがって塵垢がつもる。つとめ励むことによって、また明知によって、自分に刺さった矢を抜け。」

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Thursday, 25 January 2007

Unagi
やっと一段落。このところガガガガッと忙しかったのです。どうにか持ったのは、先日食べたおいしーーーーうなぎのおかげに違いない。日本橋高島屋の特別食堂なるところでスペシャルなうなぎ。野田岩のかさね重って、かば焼きとしら焼き両方なのだ。ふんわりしたうなぎをゆっくりと食む。いい香りに包まれる。それが体内に入っていく。これは夢かしら。

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Wednesday, 24 January 2007

Accumulate
着物って、時間軸を過去から未来に貫かせるものだなあと思う。
蚕が繭になり、糸になり、染められ、織られ、仕立てられ、着ていただくっていう時間軸もあるし、文化の継承としての時間軸もある。私は現代にフォーカスしてるけど、それは過去に積み上げられた文化に乗っかっているものだ。伝統は最大限の敬意を払って取り入れる。今の自分がギリギリまでやることで次につなげたいって望みもある。
そして願わくば、このお召しいただいてる方の、これからの時間軸の一端を担わせていただけたら嬉しい。ああ、あの時あの着物で出かけたわねって、将来思い出していただけたら嬉しい。

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Tuesday, 23 January 2007

Clear
見て見て見て見て!匂い立つようないい女でしょ!まわりの空気まで澄んでいるって感じでしょ!このお召し物はこれでしたの。
「ものすごく気に入ってる」って。「八掛け取り替えてずっと着るわ」って。人の役に立てたって実感する瞬間。

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Monday, 22 January 2007

ちょっと用があって、夏の浴衣をたたみ直した。あらためて観て、その縫いの美しさにびっくりした。パッと観て美しいものは、よくよく観るとよくよく美しい。愛おしい。完璧で完全で、愛らしい。
夏には藍染めが似合う女にならなくちゃね。

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Sunday, 21 January 2007

今織っている着尺は、ここまでくるのに、すごく手を掛けた。こんなことやってられるかって本気で思った。で、のど元過ぎたように、今たんたんと織っている。
思えば、この前織った着尺も、ものすごく手を掛けた。ドロドロの沼にはまって、はい出る気分だった。
まあ、仕事とはこんなことの繰り返しかも知れない。肩こり治すのも仕事のうちだぜよ。

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Friday, 19 January 2007

着尺の織り。今回は経糸が全部真綿紡ぎ糸だから、糊付けのやり方を大きく変えて、毛羽立ちを精一杯押さえた。ねらいは功を奏している。バランスも良い。ピシッとくる。
ただ、この方法がベストだったのか?この段階に持ってくるのに、回り道をしなかったか?余計なことは余計なことだ。最短で最高をめざす。

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Thursday, 18 January 2007

Goro
ご存知かもしれませんが、私は自己チューなので、ブログの写真は自作とその周りのみなのですが、今日は特別です。画像中央は、青田五良作八寸名古屋帯、右は、青田五良作道行きです。貴重な画像です。恥ずかしながら左は、私が青田の織り布を復元した着尺です。

この青田の作品をお母様から受け継いで、大切に保管されているのは、昨日書きました気品があって凛としているカッコイイ女性です。生きることを知ってるっていうか、お話してると、「ああ、こんな風に歳を取れたらいいな」って思わせる日本の女性です。

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Wednesday, 17 January 2007

先日、大阪からの帰りに、一ヶ所だけ寄り道をした。どうしても私の着物姿を見ていただきたい方があったのだ。京都の下賀茂神社の側にお住まいの、キリッと美しい聡明な年上のご婦人です。このお方、なんと青田五良をリアルタイムでご存知でいらっしゃる。昭和10年に37歳で死んだ男のことを「青田さん」「青田のおじちゃん」とお呼びになる。お小さいころ青田五良に遊びの相手をしてもらってる!青田の天才性、人間としての優しさ、権威に対する不遜さ、強情さ、女癖(女運)の悪さ(笑)、等々等々、リアルな思い出としてご存知でいらっしゃる!72年も前に、沢山の作品を残し、不遇のうちに死んだ男が、今、話題の中心にいる!すごくないですか!
私がいつも着ている紬の着物は、青田五良が書いた「上加茂織りの概念」に沿って復刻した物です。この着物を観ていただきたかったのです。なんか、恥ずかしいくらいほめていただきました。青田さんよりずっと上品って。

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Monday, 15 January 2007

今回のあっと言う間の短い旅は、ずっと着物で通しました。いつもの自作の紬の着物。結婚式に紬って随分悩んだけど、招待状に平服でってある。それに花嫁はよろこんでくれるって確信があった。結果、思いきってよかったよ。お相手やご親族やお客様方にもよろこばれた。花嫁の弟さまには、その場の空気を和やかに変えていたってほめられた。(ほめてくれたんだよね?)
お慶びに合わせて、半衿と帯締めは、新調した。

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Sunday, 14 January 2007

新婦入場の時から、感動し過ぎで、大泣きでした。(私のチョー泣き虫は一部でバレバレですが)
最高に輝いていた花嫁は、すごく魂がきれいな人なのです。ゆえに、苦しい時、羽をもがれたように苦しんでおられたけど、新しいどうどうとした翼を自ら得られました。愛と人と生きることに誠実な、私の親友です。

今日朗読された聖書の言葉を引用します。
「愛は寛容であり、愛は情け深い。また妬むことをしない。愛は高ぶらない、誇らない。無作法をしない。自分の利益を求めない。苛立たない、恨みを抱かない。不義を喜ばないで真理を喜ぶ。そして、全てを忍び、全てを信じ、全てを望み、全てを耐える。
愛はいつまでも絶えることがない。しかし、予言は廃れ、異言は止み、知識は廃れるであろう。」

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新幹線に乗ってます。青い空にでっかい富士山。大阪の親友が結婚するのです。陽当たりのいい、なだらかな広がりの、畑や家や人の営みを眺めつつ、西に向かいます。

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ここんとこずっと染め。世間様と打って変って、うちは湿度80%の世界。
仕入先が違う真綿紡糸2種。違いありあり。それぞれに生かすこと。
木酢酸鉄で右の指先が真っ黒だ。落ちないのよねーこれ。明日はおめかしなのに~。

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Saturday, 13 January 2007

アートというのは個人プレーだと思う。作り手はいつも孤独だ。でも連係プレーでもある。ちょうどラグビーで、目標に向かってみんなで走って、時々横や後ろにボールを投げるみたいに(私、ラグビー、ちっとも知りませんけど)。それぞれが必死に走って、で、チラッと横や後ろを見て、必要とあらばパスを出す。
思えば、私はずいぶんたくさんのパスを受け取った。私が盲滅法にヨタヨタ走るので、見かねて、先をいく人が投げてくれたんだと思う。私、師匠運はいいんだ。結婚運は皆無だけど。(ぷっ)
そろそろ私がパスを出す番だってことは分かっている。求められれば、誠実に答えてる。でもこちらから投げることは大変に苦手。まだまだ確信がこもったボールじゃないし、それにたぶん考えすぎなんだろうなあ。うまく投げられるか、そしてどう響くか。ただ投げればいいのかも知れない。

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Friday, 12 January 2007

勤めていたとき担当した「東南アジアの匠」ってプロジェクトの一環で、京都の、アートセンターとして使われている明倫小学校に、東南アジア各国の染織品を展示した。その時、全面的に助けてくれたのが、植木職をされている田村文雄さんだ。一部屋には、竹で人が渡れる本格的な橋を作った。もう一部屋は竹林だ。エントランスは、タイの祭りをイメージした。会場全体が素晴らしく映えて、アジア各国からの参加者も大喜びされた。
はじめ私はびっくりした。現役バリバリの、植木の世界で最高の仕事をされるプロ中のプロが、若い衆を率いて、無償で、このプロジェクトに全力投球してくれる。そんなことがあり得るとは、、、
準備期間中、田村さんと私は、何回も何回も速達郵便で連絡を取り合った。田村家にはファックスもパソコンもなかったからだ。頼りない担当者がどうにか全うできたのは田村さんのおかげだし、人間不信気味だった小娘は人の素晴らしさを信じるようになった。
何年かあとにもらった年賀状に、「私たち夫婦は、今年もあなたの味方です」って書いてあった。死んでもいいって思うくらいうれしかった。

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Thursday, 11 January 2007

田村直子さんがつくるものは、とっても筋がいいって感じで、身につけていてうれしい。ピシっとするし、なんだかいい女になった気がする(笑)。私、手袋待ってるんだ。冬に背筋が伸びるのがこれのおかげ。
羊の毛を極極細に手紡ぎして手編みされている。その丁寧なこと!伝統と法則をきっちり受け継いで、その中(裏、内)に確かに存在するのは、美しくて強くて優しい田村さん自身なのだ。
作品の一例、シェトランドレース。田村さんの手紡ぎシーン。今ここで手袋等の作品観られます。

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Wednesday, 10 January 2007

昨日はちょちょいと着物初め。気を張る用事でもなかったので、足袋は臙脂の別珍にしてみたら、あったかーー。ウールの靴下よりあったかい。すごいすごいと思いながら冬の街を歩いた。
別珍は綿織物。パイル組織。私のやってるような絹の平織りとは全く別物なのだけど、織物は織物。用途をきっちり担ってる。

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Tuesday, 09 January 2007

池田重子さんのコレクション展を拝見しに松屋銀座へ。うーむ、やっぱすごい~、昭和12年までの日本。振袖なんかもすごいけど、帯留め、かんざし、小さな手提げ、、、完璧だ。完璧って、冷たくて面白みがないような響きがある言葉だと思うけど、そんなことはない。完璧は自由で豊かだ。

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Sunday, 07 January 2007

親元にいる数日間、それはぬくぬくした楽チンなものなのだけど、私は毎回不安にかられる。現実には安心とか安寧とかあり得ないのに、まるであるかのように思い込んでしまう不安。
若い頃はめったなことでは帰らなかった。その不安が怖かったからに違いない。今は怖くても帰る。又はいのぼれると信じて帰る。

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Saturday, 06 January 2007

私は羽田に向かう時は、地下鉄、JR、モノレールを乗り継いで行く。でも帰ってくる時は、エアポートバスに乗ってボーっと景色を眺めて運ばれる。東池袋で地下鉄に乗り換えるのは、池袋の人波にのまれる勇気がないから。最寄で降りたら、いつもは階段だけどこの時だけはエレベータ。慣れてるような他所のようないつもの道を歩いて、冷え切ったアパートの鍵を開ける。

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Thursday, 04 January 2007

私の育った家は、今、建て替え中で、私は、6歳まで住んでた、今両親が仮住まいしているボロ家に寝泊まりしている。まったく忘れていた6歳までの記憶がよみがえる。しょっちゅう、台所のカウンターに頭をぶつけて泣いていた。お風呂の湯船の角の数と自分の年齢が同じなのが驚きであり誇らしかった4歳の日。
よく言われる、ちっとも変わってなく、成長していない自分。

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Monday, 01 January 2007

帰りついて、赤霧島(うままま芋焼酎)とおせちとお雑煮。
我が家のお雑煮は、昆布とするめで出汁を取り、里芋、大根、人参、ちくわと京菜。しょうゆ味。今年はごぼうを省略したそうだ。しっかり大地に根を張るように、根菜満載なんだって。
これにお餅をそのまま入れて煮て、ドロリとさせる。生粋熊本人の父はそれが好きらしい。エセ熊本人の母は焼いた餅を入れる。

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山々をうっすらとカバーする雪と曇に魅了されながら、私が作りたいものは、これではないのかって思った。雪も曇も美しくあろうって思った訳じゃないもんね。ただ美しい。ただただ美しい。目指したい先はそこだなんて降り立った熊本空港。

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2007
とろろと山菜と揚げ玉が入った豪華なお蕎麦。キース・ジャレットがしみいる年越し。筋書き通りには行かないことを楽しいと思うようになったこのごろ。

あなたさまにとって、今年がいい一年でありますよう。本年もどうかよろしくお願いいたします。

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