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Monday, 30 July 2007

もうずいぶん昔のことだけど、私は通っていた美術大学を中退して、特にあてもなく、イギリスのスコットランドに2年近く住んでいた。何のつてもなく、どこの馬の骨とも知れないアジア人のガキだった私だけど、少しずつアートの世界に首を突っ込んだ。引っ張ってくれたのは、たまたま知り合ったジョージって言うアーティストだった。
2年、これと言って成し遂げたものなどない。バカなことをしたものだと今は思う。しかしバカであることと、馬の骨であることは私の原点だ。

ジョージが久しぶりにメールをくれた。息子のニニアンが交通事故で亡くなったって。あのころ、クリスマスのパーティーに呼んでくれて、ニニアンに会ったことがある。ひょろっと背の高い男の子だった。ジョージがふざけて、彼の夢はスモーレスラーだよって言った。ニニアンが描いた落書きみたいな絵をジョージが拾って、ピアノの上に飾った。

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Sunday, 29 July 2007

朝起きて、シャワーを浴びて、洗濯機を回して、アサメシ前に選挙に行った。まだ寝起き感が抜けず、選管の方々がキリっとしてらっしゃるのに申し訳ない。帰って、パンが切れていたので頂き物のケーキを食べる。夏って昼間はケーキ食べらんないよね。コーヒー飲んで、シャンとして、昨日の続きの試織用の整経。営業電話一本。蒸し暑い、日曜の午前。

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Saturday, 28 July 2007

ときどき買い物に行くスーパーの帰り道の道端に大きなアザミが咲いていた。もう枯れかけで、一部ふわふわの種になっていた。盛りをすぎて、水気がなくなりつつもなお、でっかく、立派で、その枯れようも豪快で、つい触ったら、イキイキとした棘に思い切り刺された。
ここにこんなアザミが咲いてるなんて、盛りのときは気づかなかった。

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Thursday, 26 July 2007

Balcony
相当の悪天候でない限り、我が家の居間はベランダなんだけど、さっき、そこでボーっと缶ビールを飲んでいたら、洗濯機の向こうの外壁にゴキ一匹、静かにそこにいる。私はボーっと眺めながら、さて退治すべきか、思い悩む。室内だったら即座に戦うし、公共の場だったらスルーする。そこは外だけど私んち。んーー。
そもそも何でそんなにゴキを嫌うか。蚊だったら、ヤルかヤラレルかでヤリ合うけど、ゴキはそんなに実害ないような気がするのよね。衛生面では悪だろうけど、私、そんくらいの免疫あると思うのよねー。
ボーっと見てたら、彼は静かに、視界から立ち去った。

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Wednesday, 25 July 2007

Literacy
昨日はプリンター設置のために、火曜大工。今回買ったのは、今までよりグンと大きいA3タイプ。A4だと尺幅ないのよねーー。
それで置き場のユニット棚を一部組みなおし。地震対策のため、壁に固定している金具を電動ドリルではずして、棚動かして、またつけて。配線して、インストールして。なんかヘトヘト。
どの職業もそうかも知れないけど、染織家も染織ばかりはしてられない。染織を仕事として成立させ続けるためのリテラシーは非常に多い。DIY能力、少しばかりのIT能力。プレゼン力、マネージメント力、コミュニケーション力。プロデュース力。
どれもこれも欠けが著しいのをどうにかこうにかくぐり抜け、どうにかこうにか生きています。

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Monday, 23 July 2007

Printer
このところプリンターの調子が悪かったんだけど、昨晩、決定的に動かなくなる。アサイチでキャノンに電話で相談するも、修理にお金を掛けるのもなあー。価格.comで漁りまくって、ま、これかな。ポチしたらメールが来て、明日の納品。はやっ!(時代と大きくずれてる私などは、お話いただいてからお納めまで、半年ほどいただくこと、しばしば。それ以上のことも、、、)
7月は想定外の金欠。糸も道具も支払いしたし。ミショーの本、7冊も買っちゃったし。あ、掃除機も今月だ。ああ、ああ、ああ、、、、
(むむ、、プリンターと掃除機とミショー本7冊合計の値段がほぼ同じです。値段って面白いねーーー。糸と機道具はもっともっともっともっとお高いです。)

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Sunday, 22 July 2007

次の着尺のデザインに取り掛かる。今度は絵羽だから、設計図は極々慎重に。紙を実物大の着た状態の着物の形に。ほーーんと、着物ってよく出来てるわあー。
「ん?」って思うことあって、答合わせに自分の着物を引っ張り出す。思いがけず、虫干しできた。単(ひとえ)の方が構造がよくわかると思って、浴衣も出してくる。この夏の新調。まだ着てないのだ。つい帯も出してきて、どれがいいか合わせっこ。仕事しなさーーい!

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Saturday, 21 July 2007

白状すると、ミショーとか、マチスとか、松田権六とか、カザルスとか、アーティストでなくとも、宗教家とかスポーツ選手とか、よく知る前は、「しょせん人間のすることじゃん。」って思ってた。自己チューで中途半端な知識の分厚いフィルター。
その前に立つと、それはそんなフィルターをぶっ飛ばし、清らかにしてくれる。

「人が書き写しているような記号ではなく
 人が操縦しているような
 あるいは 無意識に突き進んで 人が操縦されているような 記号」 アンリ・ミショー

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Friday, 20 July 2007

ミショーを観てきた。2回目。この前より落ち着いて観られたな。で、やっぱり静かだと思った。エネルギーがなみなみと行き渡っているんだけど、どんなに熱くても、どんなに激しくても、静か。
今、ミショーの詩集を読んでいるところなのだけど、(ちっとも読み込めてませんが)、ミショーの詩と絵画は同じだと思った。そんなの当たり前?そうね、当たり前ね。でも今日わかった。
ミショーの絵にはタイトルがついてなくて、ただ技法が記されているだけなんだけど、なんか、それも理解できた。それ以上のものはいらないんだ。

金曜で夜間開館してた美術館を出てふらふら歩く。空気が日本の夏の夜って感じだったな。もっと暑くなると、アジアの夜ってふうになるよね。

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Thursday, 19 July 2007

Sunflower
外から帰ったら、玄関先の鉢植えの小さなひまわりに蝶が来ていた。花をしっかりつかんで、夢中に蜜を吸ってる様子。羽がゆっくり動く。当たり前のことって美しいな。
新潟にも長野にもひまわりは咲き、蝶は蜜を吸ってるだろう。こういうのって、めぐり合わせなのかな。運という言葉では片付けたくない。

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Wednesday, 18 July 2007

本チャンと同じ条件で試織をして、それを蒸してみた。蒸しって工程は、普通、織り手は踏まないのだ。糸を染めるとき煮るから、それで必要な温度を加えることになる。だから私は刷込み絣など特殊なことをしない限り、蒸さないできた。でも、色にもっと食いつきたい。
結果、発色が強すぎた。ちょっとくどい。煮染めでちょうどよくなるよう加減してるし。でも確かに染料と繊維の噛み合いは増すなあ。うまく使えば平坦の中の凹凸とかいけるかも。脳内作戦会議中。

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Tuesday, 17 July 2007

夜中に残り糸を機結びした。色とりどりのツブツブの「つなぎ糸」ができた。出所がしっかりわかってる糸は三寸もあればムダにできない。蚕を育てて、繭にして、糸にひいて、って工程をコツコツコツコツやっていた人の顔を知ってればムダにできない。
ただこういう行為には落とし穴があって、「糸を大事にしたから」ってのに甘えてしまう。そりゃー、糸は大事だ。大切にする。でも、残った糸をつなぐか、捨てるか。これはつないだからいいって短絡には行かない。仕事としてやってる以上、作ったものは商品だ。それなりの値段で流通させないと支障がおきる。時間を掛けたからって理由で高くはできない。その美しさや完成度が値段なんだ。(高名な方は名前で値段もアリですが、私の場合はモノのレベルが値段です)
自分の行為を突きつけながら仕事する。

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Monday, 16 July 2007

Vacuum_cleaner
つい先日、掃除機を買った。で、うれしくて、張りきって掃除しまくってる。実は掃除機買ったの、人生の中で始めて。今まで、「掃除は雑きん」ってのが基本姿勢だったから。でも糸くずや綿ぼこりの多さにたえかねて。夏は特に掃除欲が高まることもあって。
んで、改心。「掃除は掃除機」。空気まできれいになるような気がするよぉー。(うそうそ、気のせい。んなことあり得ない。)でもさ、家電って進化してるねえー。呉服業界、見習えやっ!

この仕事一本になって、買い物するときいつも思う。この○○が買えたのは、あの時あれを買っていただいたから。掃除機はあの人のおかげです。ありがとうございます。

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Sunday, 15 July 2007

降り続く雨の音を聞きながら織る。ミショーの観た「大鎌」を私も観たいと思いながら。んーーー、たぶん、我が身の投げ出し方がなっとらんから、それが観えないんだろうねえ。

「突然、だが、先駆者としての一つのことば、伝令としての一つのことば、人間に先んじて地震を感じる猿のように、行為に先んじて警報を受け取る私の言語中枢から、発せられた一つのことば、《眩しく目をくらませる》ということばにすぐ続いて、突然、一本のナイフが、突然千のナイフが、稲妻を嵌めこみ光線を閃かせた千の大鎌、いくつかの森を一気に全部刈り取れるほどに巨大な大鎌が、恐ろしい勢いで、驚くべきスピードで、空間を上から下まで切断しに飛び込んでくる。」アンリ・ミショー

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Saturday, 14 July 2007

昨日観たアンリ・ミショー展は、1937年から1984年の作品が展示されていた。全部行っちまってた。若いから稚拙とか、晩年は老成とかぜんぜんない。ずらっと並ぶと、安定してるし、静かだし、たんたんとしてるけど、エネルギーがすごい。47年かーー。すごいな。それを作り出す状態が常態ってことか。その間、いろいろあったはず。個人的にも世相的にも。戦時下だったし。そんなことは関係ないのか。関係ないは言葉が違うな。それを受け入れ、それ込みであれってことか。

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Friday, 13 July 2007

竹橋の美術館に行くときは、ひとつ手前の九段下で地下鉄を降りて、お堀の中のうっそうとした木立の中を歩いていく。歩いていると気持ちが平坦になって、今から会いに行くそれに対する準備ができる。今日なんて雨が降ってよりニュートラル。最高だ。
会いに行ったのは、アンリ・ミショー。すごく緊張してた。本物観るの初めて。
展示室に入ったとたん、ふわっときて、ああ、これかって思った。これって、何でもいいんだけど。例えば宇宙とか。一つ一つの作品が宇宙で、全体でも宇宙。タテ軸もヨコ軸もずっとドーンと宇宙。それはどこにでもあるんだろうけど、ミショーのそれはすごく具現化されてて、静かで強い。抽象なんだけど、すっごく具象。あっそっか、抽象と具象は違わないのか。一体でストレート。宇宙がここにある。

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Thursday, 12 July 2007

Funuke
最近、料理欲が減退していたのだが、今夜は久しぶりにマトモご飯。豚肉をあっさり酒蒸しにして、たっぷり野菜と付け合せて。からしを効かせて。あと、茄子をオリーブオイルで焼いて、酢漬けにして。しっかり冷やして、シソで和えて。泡盛飲んで。CDはサンシン掛けたりして。ああ、フヌケになりそ。(←もうなってる???)

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Wednesday, 11 July 2007

Entrance
取引先と話をするのは面白い。特に入り口の方。糸屋さんや機料屋さん。彼らは私の織った物をたぶん知らない。観てもらったことあっても、ずいぶん以前でちっともアップデイトされてない。それでもとても親身に話してくださる。いくつかのやり取りで今の私のレベルや抱えてる問題が、手に取るようにわかるらしい。
どこで何をナンボで仕入れて、それをどういう速さでどう扱って、どこにいくらで納めるか。
なかなかよくやってるって言われるけど、ほめるんだったら作品観てほめてと言いたい気はするけど、ま、それはいいのかも知れない。

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Tuesday, 10 July 2007

Phone
京都の糸屋さんが電話くれて、長電話。道具と素材の大事さ、あらためてヒシヒシ。でもさ、その道具と素材の活かしどころ、必然性、使いこなす腕と技、これらをホントーーーーに理解して体得するのが何より大事だ。思い込みにならないこと、そして自由であること。

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Monday, 09 July 2007

今日はお寿司をごちそうになりました!目から鱗、ほっぺたポロリ。ああ、おいしいものというのは、こういうものを言うのね。たたずまいがキリッときれいで、愛らしくて、愛しいお寿司でした。
酸っぱすぎずお米の甘みがする小ぶりの酢飯に、仕事がしてあるタイやマグロや、隠し包丁してあるタコやイカや、カイもおいしかったなあ、、スダチがキュっと効いてるの。トロトロの大トロは圧巻ですなあ、、、煮切り醤油に本ワサビ多め。
「おいしい」と「美しい」と「愛しい」は同義語ね。これを創造し、分け与え続ける人を尊敬する。素材をよく観て、最高に開花させるために、人を幸せにするために、高い技術と真剣さと愛を持って臨む。慈悲のようなものを感じるよ。私はヘロヘロへタレではあるけれど、それでもそっちに、ノロくても、転びながらでも、ちょっとずつでも、近づくよーん。

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Sunday, 08 July 2007

777
777の織姫様の日なのになあ、誰もデートに誘ってくれなかったなあ。つまんないの。やけ食いしたら、胃がもたれた。

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Saturday, 07 July 2007

Unreadable
とてもうれしく、もったいないほどありがたいことなんだけど、私には、ちょっと年上の(20~45歳くらい上かなー)、お付き合いいただいている方が何人かあるんだけど、まあ、事あるごとにいただく、美しい、心のこもった、示唆に飛んだ、手書きのお便りの読めないこと!大事な所の一文字が読めない。その情けないこと(泣、泣、泣)。日本語が読めないなんてなあ、、、それも300年前とかじゃなく、同時代を生きてる人。ああ、、、
今こそ思う。教養は必要だ。

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Friday, 06 July 2007

Nothing
美しさを創るのは、感性とかセンスとか衝動とかじゃなく、技術力と忍耐力と継続力だなあ。つくづく。あと、刷新と浄化か。感性とかセンスとか衝動はきっかけにはなると思うけど、それだけでは何にもならない。

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Thursday, 05 July 2007

Mirror
織っていて、あ、と気付いて、鏡の位置を変えてみる。織機に座ったまま、糸の状態がよく分かる。ふーむ、これはよい。気付くのが遅いぞ>私。
織機や道具の工夫はし尽くしているつもりだったけど、まだまだまだまだだね。安心したら停滞する。
でもたまに染織と関係ない友達がうちに来て、仕事場、しげしげ眺めて、「動線考えてるねー」って言われるの、実はうれしい。

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Wednesday, 04 July 2007

Cucumber
夏の初めは食欲が落ちる。同時に買い物欲も落ちる。何も食べないわけにはゆかないので、あるものを食べる。干し竹の子とか、春雨とか、大豆とか。冷蔵庫は空っぽ近く、買い置きの乾物類も底をつく。なんだか寂しくて買い物に行くも、食指を動かせれるもの無く、ビールときゅうり。ますます寂しい。

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Tuesday, 03 July 2007

Ume
先日ドーンと届いた梅の古木、たっぷり染液を取ったあと、試染しました。媒染替えて、6種類。染めながら、梅のさまざまな変容を思う。梅ってファミリアだもんね。まだ寒い時分にいい香りの花が咲いて、丸い緑の実になって、それが熟れて、またいい匂いがして、干されたり、ホワイトリカーに漬けられたり。
身近な染料だと、気持ちもとても近くなる。作業しながら、ふとした拍子に、花や葉や、ごつごつした枝や、梅酒、梅ジャム、白干し梅を垣間見る。

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Monday, 02 July 2007

Hard
今日の私は頭が固い。って、比喩的な固さじゃなくて、物理的にハードです。髪洗ってて指が痛い。よくない兆候。
人の生き方は、たぶん、それぞれがそうしたいように、仕向けてる。仕方ないとか言いながら、そうしているんだと思う。んで、ちょっと今日私は、それからハミ出ようとして、必死に保守したから頭が固くなったんだ。
まー、こんなこともあらぁね。キャパがちっこい証拠だね。保守するも、それを破るも、あまり固くならんと、ひょうといきたいものである。

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Sunday, 01 July 2007

Go
観えたと観えない、解ったと解らない、その狭間にいるなと実感することがある。んで、何かのきっかけで(人と話をするとか、本を読むとか)、観えた解ったの方向へ、ぐぐぐーと引っ張られることがある。
一気に行けばよい。それしか方法はない。行ったつもりにならないこと。

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