« 北越織物史 | Main | 幸せの布 »

Wednesday, 19 October 2011

「雪の中のきれ」読了。さわやかな本でした。雪に埋もれ、織物をするしか生きる道がないってのが現実で、とても厳しいのだけど、それをアッパレとさわやかにタンタンとやってたある時代の雪国の人たち。すがすがしいです。戦中からはなかなかそうとも言いきれないのだけどね。それもまた現実。

郷土民謡が載ってた。いいわ〜〜。書き写させていただきますね。「小千谷縮布史」からの抜粋とのこと。

第一節 機拵え

さて某者  中将姫の  まんだらは
蓮の糸にて 織りたまふ 越後縮と
申するは  唐から渡りし 唐麻を
誰が云うたか 苧と名をつけ 爪でございて
捻りでとめて 雪にさらして 経緯見分け
手繰り返しや 繰り返し   これより機の
小こしらえ  機織道具のかず多し
あらあら申し 上げましやう 布巻き真巻き
ししら板   中槌小槌   杼筬ふくべ
つむや手代で 撚る糸は   音つんつんと
松虫の    こがるる声に さも似たり
親あやらきに 綜杼竹   まねきくつびき
木管箱鋏   しんし十六 織る音は
てんころりんの 織り拍子 山鳥声に
似たりけり   春苧如月 雛月卯月
山が笑へば   簾が揚る 機の市日は
団子の節句   京大阪や
江戸長崎まで  諸国商人  これを待ち
五月の菖蒲   かたひらと いと生命を
うたはれたり


北越織物史「雪の中のきれ」石崎忠司著 昭和41年発行 文化服装学院出版局
引用部分は134〜135ページ

|

« 北越織物史 | Main | 幸せの布 »