« Congratulations 5 | Main | 紙芝居 »

Tuesday, 03 April 2012

「ゆてきてんもくみた?」
「?」
先日、サントリー美術館に「東洋陶磁の美」展を見に行ったときのこと、それなりに堪能してロッカーで荷物を出して帰ろうとしていたとき、隣のロッカーに荷物を入れようとしていた男性に声をかけられた。

「ゆてきてんもくだよ」
「は?」(私の心の声)→(何語だろう?さすが六本木、グローバルワイドだわ。ロッカーの使い方分からないのかな?)
「ゆてきてんもく見ましたかって聞いてるの」
「は?ゆてきてん?」(あ、日本語だ。でも分からない。北の方の方言かな)

このあたりでやっとやっと、出品作のひとつを見たかと聞いていらっしゃるということが分かった。しかし恥ずかしいことに、それがどの作品なのかまったく分からない。

「見てないのー!それじゃ来た意味ないよ。もう一回みて行きなよ」
「え、でももう出ちゃったし」

入り口のお姉さんに交渉してくれ、再入場はたした私を連れて、その方は場内をドンドン進み、ひとつのピカピカ光る小さな黒い茶碗が入ったケースの前で足を止められた。

「これが、油滴天目茶碗だよ。」

さっきはチラって見ただけ通り過ぎちゃった茶碗だ。その方はルーペを貸してくださった。
「宇宙が見えるよ」と。

水に油の膜がはっているように見えるから、油滴天目というらしい。ルーペをガラスケースにピタッと付けてピントを合わせる。なるほど、まさに銀河系だ。どこまでも広がっている。観るほどに、うわーうわー。見ても見ても見ても見ても引き込まれる。これぞ完璧だとぞくっとした。

ルーペをお返ししてからも観る観る。ここに宇宙があったんだなー。さっきは気づかなかった。恥ずかしいけど事実です。
宇宙の存在を教えてくれたこの方は神?やや、宇宙が神なら、神は茶碗ね。じゃあエンジェルかな?

エンジェルのおじさま、どうもありがとうございました。進む方向迷った時に、「ゆてきてん」思い出します。


*画像をご覧になりたい方は、ここのページの左下の「キーワード検索」に「油滴天目」と入れて、GO>>すると右上に出るので、そこをクリックすると詳細観られます。なんでこの詳細ページに直接リンクできないのかが謎ですわ。
*サントリー美術館での「東洋陶磁の美」展は、終了しています。

|

« Congratulations 5 | Main | 紙芝居 »